じわじわと水面下でそれは起こっている!-進撃のチャットボット-

昨今、巷で騒がれているチャットボットだが、具体的にどんなことができるのか。今回は業務用の"ビジネスボット"について見てみよう。

ビジネスボットは簡単に言えば、業務のプロセス、いろいろな管理、報告、連絡を自動化してくれる類のチャットボットだ。

そしてこのテクノロジーは将来の企業の競争力を考えれば、導入が不可欠になるものである、と予測されている。そうであるとすれば、この知能財産を持つことを、すべての企業は早めに検討すべきなのではないだろうか。

大企業は特に導入するべき?

f:id:IPQuest:20160810205830j:plain大きな企業になるほど、稟議の回数が増えたり、社員間での情報共有に時間がかかったりして、なかなかスピード感を持って事に臨むことは難しくなりがちなことだ。

一方、昨今ではテクノロジーの発達によって人類の進歩のスピードが加速度的に速まっており、その変化に対応できなければ、企業は競争の中で生き残る事はできない。動きにくいのに早く動かなければならない。そんながんじがらめの大手企業を救うのがビジネスボットだ。

ビジネスボットは非効率なプロセスの効率化し、消費者との最適な接点の再構築、そして戦略の成功率をあげることによって風通しの悪い企業を手助けする。

チャットボットの開発をしている企業は米国では特に多く、近々"netflix"ならぬ"botflix"が登場し、月額でいろんなボットが使い放題!なんて世の中になるかもしれない。それくらいこの分野は目覚ましい発展を遂げている。

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 ボットの生態

チャットボットというものは、狡猾で自身を効率化することに余念がない。彼らは特定の目的のために特化、洗練された能力と共に生み出される。そして必要であれば彼らは対話を行うことができるし、さらに時間とともに自身をどんどん進化させていく。

人類の仕事はAIやその他先進テクノロジーによって代替されて人の手が必要なくなってしまうなんて話が巷でよく囁かれている今日この頃だと思うが、このチャットボットは実はそれを明確に示す事例の1つなのである。

戦略の成功率を上げる、と上記されているが、具体的にどう彼らは働くのか。

まず、彼らはリアルタイムでデータを抽出でき、なおかつ重要な点を過去の傾向から洗い出す。そしてその要素に対して方策を打ち出し、実行する。これらのアクションをそれぞれのセクションで24時間実行し続け、企業に価値を生み出し続けることができる。彼らは強力なアルゴリズムの助けを借りて、潜んでいるリスクを主体的に監視しながら、過去のデータを参照してさまざまな決定を高い精度と共に下す。こういった人間だったら卒倒してしまうような情報量の処理、つまりビッグデータの活用とそれに続く意思決定や実行を彼らは嫌な顔一つせずやってのけるのだ。

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データを扱うならば、それをそもそも取り入れるチャネルが必要になるわけだが、チャットボットは様々な場面で消費者と接する。例えば、以下のようなものがある。

・オファーボット:ショッピングモールに入った人にオファーを届ける。

・オンボードボット:人々があるコミュニティに入ったとき、その仲間に入りやすいように手助けする。

・雇用管理ボット:しっかりと人々が働くように促す。

そして得たデータをもとにビジネスボットは新しい方策を打ち出す。彼らは企業の各事業そのものと戦略的な領域にこれからどんどんと侵略していくだろう。しかしそれは必ずしもネガティブなものではない。その侵略は新しいビジネスモデルの創出に一役買い、新たな成長曲線をもたらしてくれるはずだ。

そんなビジネスボットについてもう少し詳しく見てみよう。

実は彼らは現在予測されているものとして、以下の2種類の形態がある。

◇クラスターボット ー連携するボットたちー

企業がボットを導入する、と考えたとき、ただ一つ一つの業務をボットに落とし込んでいくだけではなく、最初から、関連するボットたちが連携することを想定してデザインしていくべきだろう。 

一例を挙げると、

販売ボット、マーケティングボット、宣伝ボット、カスタマーサポートボット

この4つを1つのクラスターボット群としてみる事ができる。

これらの業務は現行の仕事の内容でも密接に関係している。よって先述したようにリアルタイムでデータをとって戦略につなげていく、ということを実現するためには、これらのボットたちがデータを共有し、連携がとれるようになっていなければならないことは容易に想定できる。であれば、最初から4つで1セットという認識で開発をしていくのが望ましいと思われる。相互に対話しあうボットたちの群、それがクラスターボットだ。

◇マトリョーシカボット ーボットの中に小さなボットー

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こちらのタイプはクラスターボットとは違ったアプローチをとっている。抽象的な言い方をすれば、ボットの中に小さなボットが入っているということになる。

例えば、

開発ボット、注文ボット、輸送ボット

といったセットがそれにあたる。

つまり、開発ボットの中に、何か素材を注文するボットが入っていたり、その開発で完成されたものを輸送するボットが入っているといったイメージだ。

さらにこれからは必要に応じて生成されるインスタントボットのようなものも登場してくるだろう。

ビジネスボットに何を求めるのか?

ボットは業務の効率化や企業の競争力の向上を約束してくれる。しかも、そういった明確な利点がありながらも、そのボットの導入は、組織の大々的な改革や幾千ものコードを必要としない。

その導入のために必要な事は実にシンプル。以下の5つ、たったそれだけだ。

 

  1. 市場変化に迅速に対応するため、ビジネスプロセスやITシステムの全域をスキャンして組織の能力を阻止するものを探し出す。
  2. 長い年月をかけた顧客との接点を検証し、重要な顧客摩擦を明確にする。
  3. 組織の足かせとなる業務上の不便さを特定する。
  4. 戦略立案、達成の運用を可能にする包括的なボット戦略を作り出す。
  5. ボットを展開、計測、監査するための素早い「ネットワークチーム」を社内に発足させる。

 パンドラの匣は開けてしまったら閉じることはできない。であれば、早くから予測されている不可避な変化に対応していくことが、企業生存のために最も大事なことではないだろうか?