チャットボット"joy" ーいつでも心のケアをー

心のカウンセリングをチャットアプリ上でしてくれる、そんなチャットボットが"joy"だ。

 

昨今では生活の物質的な豊かさの水準はたしかにあがった。しかし精神的な面ではどうだろうか?

帰宅ラッシュで混みあう電車内や繁華街の道すがら、いったいどれだけの人が楽しそうに歩いているだろうか?

スマホが普及して隙間時間はたしかに効率的に埋められるようになったかもしれない。しかし現代では一昔前よりこっそり心を病ませてしまっている人が増えているなんてことはないだろうか?

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そんな現代で、クリエイターであるDanny Freedは心の状態を観察、記録、そしてカウンセリングをすることのできるチャットボットをFacebook messenger app上で開発し公開した。

 

この"joy"というチャットボットは、他のアプリや身体の健康のためのトラッカーと違って、彼女の方から自発的にユーザーに問いかける。例えば、「今日どんなことがあって、何を感じましたか」といった具合だ。その問いかけへのユーザーの返答を彼女は分析、心の状態を察知し、適切な返答を返す。ユーザーが不安を感じていると判断すれば、その気分を取り除くコツを教えてくれたりなんかもする。

しかしこのチャットボットは、自発的に問いを繰り出すことには長けていても、ユーザーからの質問にたいしてはまだまだ改善の余地がある。

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この先端技術を用いた仮想のセラピストが、実際に存在するそれと大きく違うところは、ユーザーの心理状態のデータがたまるほどに、より高精度なカウンセリングを提案できるようになるところだ。ただ自動で返答できるというだけでなく、近頃話題のビッグデータの活用にも着目しているということになる。

 

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JoyのアイディアをFreedが思いついたのは、彼の親しい友人が自殺をした後だった。「どれほど多くの人が心の健康に苦しんでいるのか、その心の病気は本物で人を衰弱させ、致命的な病気になりうるものだと最近まで知らなかった。これにより、心の健康が健康全般に影響を与えると認識するだけでなく、自分自身のために、そして私の友人がそうであったように、心の病気に悩んでいる誰かをすくうためにも、学ぶことができた。」とFreedは言う。

  

平均してみると、米国の成人の約20%が精神疾患を患っていると言われている。そんな状況に対応するため、"joy"はできるだけユーザーが心のうちを打ち明けやすいようにデザインされている。Freedは「"joy"とのカウンセリングはデータを打ち込むというよりも、友人に話しかけているような体験になるよう設計されている。そうする理由は、一人でも多くの人が精神を病んでいると告白する一歩目を踏み出せることを心から願っているからだ。"joy"はいつでもそばにいてあなたの話を聞いてくれる。つらい日に人々が少しでも笑うことができたら、それは正しい一歩だ」と語った。