チャットボットとELIZAとSiri

チャットボットとは何か

チャットボットが話題になり久しいが、そもそもチャットボットって?ということを疑問に思う人も多いと思う。

まず、ボット(Bot)とは、「ロボット」の略称で、もともと人間がコンピュータを操作して行っていたような処理を、人間に代わって自動的に実行するプログラムのことである。Googleなどの検索エンジンが導入している、Webページを自動的に収集する「クローラ」や、オンラインゲームでキャラクターを人間に代わって自動的に操作するプログラムなどのことを指すと考えて頂いて差し支えないだろう。

チャットボットは、ボットと基本的には同じ前提で構築されるが、チャットという対話機能、単一の機能においてこのタスクを提供し対話を行うという仕組みである。

現時点で語られているチャットボットは、対話を行う上で効果的に人間の会話を模倣し、会話をリズミカルに自然に行うために裏側で機械学習を使用することが一般的であろう。

ELIZA

チャットボットというと如何にも新しく次世代の技術と思われる方もいるかもしれないが、むしろその歴史は長く、代表的なものとしてジョセフ・ワイゼンバウムによって1966年に開発されたELIZAが挙げられる。

例えば、「頭が痛い」と言えば「なぜ、頭が痛いとおっしゃるのですか?」などと返し、「母は私を嫌っている」と言えば「あなたの家族で他にあなたを嫌っている人は?」(この場合「母」が「家族」の下位概念である、という知識ベースに基づく)などと返す、現時点では非常に単純な仕組みだが、1966年当時は間違いなく画期的であり、ELIZA は人間とマシンの対話を人間と人間の対話に見せかけようとした最初の試みとして記録に残る。

ちなみに、Elizaとのやり取りはこちら。イライラすること請け合いである。

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音声認識アシスタントSiri

Siriの近年の認識精度の向上はすさまじい。膨大な時間と金をかけて構築されているプロダクトだけあって、その使い勝手はちょっとした未来感を感じさせるだろう。しかしながら、ありとあらゆる質問に答え、物事を成し遂げることを目指しているSiriでさえ、やはり現時点ではまだ達成されたとは言い難い。

さらに日本においては、米国に比較して国土が狭いこともあり音声によるコミュニティ前提とした電話会議やスピーカーフォンの普及についても肌感覚としてはまだまだといった印象である。

一方で、日本語という英語と比較して積極的な発話が求められない言語を母国語とする日本人には、チャットベースのやり取りというのは将来的に基本形となる可能性を秘めているといえるのではないだろうか。